只今北千住バードランドから帰還。林栄一氏、水谷浩章氏、さすがの一撃の連続。そして帰還後すぐに風呂を浴び、シャワーでうがい手洗いし、普段は音楽など聴かないのに、機嫌が良いのかな、好きなヴォーカルをSpoyifyで聴いている。油断するとカネを取られるから取られないように上手いこと操作しつつ。
私のお気に入り、と言うかこれ程完璧なウタバンは無いと私が思い込んでいるDoris Day & Andre Previn のClose Your eyesから。ぜんぜんプレヴィンと似てないじゃんと言われればそれまでだが、隠れた愛聴版なのです。このプレヴィンはバランス、ウタの後ろで弾くハーモニー、本当に全てが完璧だ。
8歳でパリ音楽院に入学した天才少年で、調べてみると2019年に亡くなっていた。
プレヴィンのピアノを聴いて、無駄な音がないと言う事がいかに大切か思い知らされる。この方はロンドン交響楽団の指揮者等クラシック界でも大活躍で、なんかずるいよなあ、この才能。シェリー・マン、リロイ・イネガーとのトリオ作品、「My Fair Lady」も大好きである。これも無駄がないんだなあ。余計な音が一音も無い。私の最初のピアノの師匠、菅野邦彦大師匠が私に教えてくれた大切な教えとして、「ミナミちゃん、ジャズは良い湯加減で」というお言葉があり、プレヴィンは正にそれを実践している。歳が行くほど、聞けば聞くほど、嗚呼、こう弾けば良かったと思うことばかりの私にとって、プレヴィンのピアノは正に、、、、、まあねえ、ベルリン音楽学校からパリ音楽院で学んで指揮も作曲も出来て、ピアノも誰だかスゴイ人に習ったんだろうなあ。上手いんだなあピアノが。
センスが良いなんてもんじゃない。洗練の極地だ。それも軽々と弾いていらっしゃる。生前にできれば一度お目にかかって5分で良いから話がしたかった。5分あれば、そこにピアノがあればもう本当に宝物のような金言を頂けた筈だ。プレヴィンはNHK交響楽団とも懇意だったからニホン人は嫌いじゃ無かったと思う。これなんだよなあ、粋なピアノって。ヨーロッパ出身でアメリカに帰化したユダヤ系だけど、ブルージーなフィーリングもクサく無いんだなあこれが。とにかくピアノが上手いわけだ。
ついでにRosemary Cloonyも聴こう。Anita O’day, その他数多の白人黒人合わせてジャズヴォーカリストの幼年期は恵まれてるとは言えない。Cloonyもその内の一人で、だからかな、アジがあるんだな。この方はジョージ・クルーニーの親戚で、彼のインタヴューを読んだときの言葉が忘れられない。
「ああ、アメリカの芸能界は厳しいのは知ってるよ。叔母をずっと見て育ったからね」
そこんとこを含めて聴いているとまあ哀愁が漂うというか。
そして再びプレヴィンの「My Fair Lady」へ。
でもなあ、私のアメリカ人女性、憧れの的はRickie Lee Jonesなんだなあ。Tom Waitsが惚れたのもよく分かる。デートしたかったなあ。