深夜の徘徊

寝そびれました。今午前四時半なので、このまま日が昇るまで起きている羽目になるでしょう。作曲というのは練習と違い、ある一定のアイデアが頭の中を満たしていても、いざそれを譜面に書くとどうも頭の中のアイデアと違う。私は作曲するにあたり、鉛筆と消しゴムしか使いません。ですから赤穂スティっックピアノに向かってあからさまなアナログ行為をしているわけです。そこにこの様なラップトップが横入りすり隙はない。要するに頭の中のイメージを音符として描き出せればいいのですが、如何せん頭の中がどういう仕組みになっているにせよ、それを頭蓋骨の内側から取り出して矯めつ眇めつ眺めるということはできないので、何とかイメージの音と鍵盤のキーとハーモニーを合わせ、進めてゆくのですが、不思議なことに、出来上がってしまう時は、あっという間に完璧なバランスで、しかもちょうどいい長さで曲を書き終えることができる。

一方、この愛ではすぐに譜面化できるなと思う様なアイデアは、意外と取り組みだすと難儀なことが多く、消しゴムを譜面台で使っているので、時々グランドピアノの譜面台をかついでゴミ箱まで直に持っていき、消しゴムのカスを捨てたりするのですが、ピアノの鍵盤の前に座っている時ではなく、そういうちょっと水を飲みにピアノ室から出た瞬間、消しゴムカスを捨てようとした瞬間に何処かから、本当に自分の頭の中、体の中にあったのだろうかと思える様なアイデアが湧いてきて、急いで鍵盤の前に座り、さて何を思ったのかと客観的に自分を見つめてみると、大したアイデアではないことに気付いたりして、意外とさっっ曲中であれピアノの部屋と外を行ったり来たりしているものです。

さあ、今晩?今朝は少しでも寝る大勢になるかな。

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