林さん

昨夜はよく眠れず往生した。三時半には目が覚めその後も眠れず、人生自体が時差ボケなのだろうと思うしかない夜々を過ごした。その昨夜の前の前の時間は何をしていたかというと、下北沢Apollo に、林栄一氏、瀬尾高志氏、レオナの演奏及びタップを見に行っていた。よくぞ集まったこの三人という感じの、絶妙なソロのやり取りや、曲構成にレオナさんのタップがドラム以上に絡んで、なかなか良いものを久しぶりに聞いたのだった。実は3月25日に国立、No Trunks で林さんとDuoを演奏する。林さんがミンガス、モンクというコアなジャズを好きなのは知っていたが、もう一声新しい要素を盛り込もうという気があり、瀬尾氏とも何度も演奏しているので、気軽に聞きにいったのだったが、やはり林氏はDuoをする前に一度聞いておかなければいけないお人であった。もう存在がジャズで、薄笑いを浮かべたシャイな雰囲気の裏に、ものすごく張り詰めた林さん独自の美観があり、それをサックスの音に還元するべく、見た目軽々と、実は体を振り絞る様にしてサウンドを出している。休憩時間に、「ミナミくんのオリジナルなんかもやろうよ」と声をかけて下さったが、あの林節をうまく演出できる曲が今度までに書けるだろうか。また、考えようによっては、普段林さんがやらない様な曲をわざと用意し、それを林さんがどう料理するかも聞きものかと思いながら楽しんでいたら、あっという間に十時半となってしまった。さて、これからDuoの為に曲を書くかな。難しいんだなあ、これが。

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