次回のライブ

前回の文章で、3月31日、中野SWEET RAINでのトリオの宣伝をさせていただいたが、実は、3月25日、国立のジャズの砦、NO TRUNKSで,彼の林栄一(AS)さんとDUOをやります。こういうDUOの企画は、NO TRUNKSの様な作りの場所でしかある意味考えられず、音が響くので、丁度良くもある。もう2年位上続けている企画ですが、最初の発案者はNO TRUNKS のマスターでした。流石の私も、話を聞いた時は少しビビりましたが、何しろ私が学生時代、観客として見ていた方ですから、自分が出世したんだのうと自分自身を丸め込んで、表面上平気な顔でやっていますが、何しろ相手は林さん。ジャズマン中のジャズマンで、その出す音はDANGEROUSとしか英語で描き表すしかありません。本当は PIANOという楽器とのUOが一番向いてないと言えば向いてない気もするのですが、そこはそれ、何とかしてしまうのです。林さんの愛するモンクやミンガス の曲、林さんのオリジナルを混ぜて皆様にお届けすることとなると思いますが、当然そこにはインプロヴィゼーションも突然表出する筈で、こちらとしては演奏中に脳幹がブチ切れそうになりますが、それもまた楽しい。リハーサル前に一言二言言葉を交わす時間があるのですが、あの林さんの宇宙の果てまで届いてしまう様なDANGAROUSな音からは掛け離れた、何かしらGENTLEな雰囲気があって、しかも恥ずかしがり屋の面もあり、逆に私は林さんにどう話かけていいかマヨってしまうことしきりですが、林さんは心の底から優しいので、私にも気を配ってくれます。おそれ多いですよね。またDUOのライブをお願いしても良いですかと林さんに聞くと「どうぞよろしくお願いします」などと敬語を使われてしまうのです。おお、やろうぜ、とか、オメエの伴奏じゃ吹けねえんだよ、と言われてもおかしく無い立場の私ですが、林さんとサシで演奏できることが、ピアニストの私としてどんなに嬉しいことか。ベースもいない、ドラムもいない、頼るものは何も無い。ではどうするか。唯々林さんの出す音に心血を注いでコードを弾いたり、間を開けて、その空間を楽しんだり、吹いている林さんのアルトに対するアプローチを見定めて次の行動に出たりと、まあ、林さんが、うん、と言ってくれているうちは続けようと思っております。どうぞご贔屓に。

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