やはり手抜きはいけませんね。書きますよ、ブログを。しかし何でミュージシャンが文章を書かなければならないんでしょうね。身辺雑記と言ったって大してあっと驚くようなことは起きていません。テレビやFACE BOOKにのっている事件、ニュースが身の回りで起きているだけです。まあ、今日という日に限定すれば、菊地雅章氏が亡くなった日であるということでしょう。天才ピアニストでした。誰にもきこえていない芸術的なサウンドを現実に演奏していたのですが、これがミュージシャンの何の難しい理論もいらない、真のやるべき姿なのですが、意外とこれを実践している人が本当に居ない。きこえてきた音を音楽的に演奏するという当たり前の行いをしているミュージシャンが多すぎて、菊地さんはアタマにきてたでしょう。
ニホンは、特に近年、世界をひっくりかえすような何かを成し遂げる天才の出現しにくい国だということは、歴史が証明していますが、ピアニストで言えば、菊地雅章氏と菅野邦彦氏が真の天才でしたね。でしたねって、菅野さんはまだご存命です。
クラシックの分野は或る意味気取りとそれぞれの国を背負った政治的駆け引きの場でもありますが、ジャズはそういう所からも自由なので、何人がナニをやろうと、それが真実の音であれば,国籍を抜かして賞賛が集まりやすいスバらしいコンセプトなのですが、流行っていませんね。一般の人は多分一日馬車馬のように働いた後、真実の音をじっくり聴くより、ビール飲みながら適当に過ごす方が楽だもんね。でもそれを続けていると、なぜ生きているのか、とか、人間とは何かという根源的課題から距離ができ、言葉にならない虚無感に襲われることになります。正に現代が抱える病理が時を経るごとに何らかのかたちで心身を蝕むわけです。(続く)